1. 旅費規程の改訂が必要なタイミング

  • 日当額を変更したいとき(物価上昇・消費税改訂等)
  • 役職・組織構造が変わったとき(昇格・転籍等)
  • 業種・事業内容が変化したとき(新規出張先・海外展開等)
  • 電帳法対応・TAXAVE導入などで精算方法を変更するとき
  • 税務調査指摘を受けて規程を見直すとき
  • 代表交代・M&Aなど会社の経営体制が変わったとき
年1回の定期見直しを推奨

旅費規程を年1回(決算後または株主総会後)に定期的に見直すことを社内ルールにすると、常に最新の業務実態・税務要件に対応した状態を保てます。

2. 改訂手続きのステップ

ステップ内容一人社長の場合
①改訂案の作成変更箇所を旧規程と比較して明示代表者が草案作成
②取締役会での承認取締役会議事録に改訂内容・理由・施行日を記録代表取締役決定書(書面決議)で代替
③役員・従業員への周知改訂内容・施行日をメール・社内通知で告知自分への通知(記録として残す)
④新旧規程の保管旧規程も改訂履歴として7年間保管フォルダ分けして管理
⑤TAXAVEへの反映日当金額マスタ・役職マスタを更新施行日以降の申請に反映される

3. 改訂前に遡及適用はできない

改訂前の期間に新日当額を遡及適用するのはNG

旅費規程を改訂した場合、改訂日(施行日)以前の出張に新しい日当額を適用することはできません。税務調査で否認の原因になります。施行日を明確にして改訂日以降の出張から新額を適用してください。

「改訂前の日当が少なかった」場合の対応

過去に低すぎる日当を設定していたため、改訂して適正化する場合は改訂日以降の差額のみが損金算入の対象です。過去分を追加精算することはできません。

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4. 電帳法対応・TAXAVE導入時の改訂のポイント

  • 電帳法の電磁的保存への移行に伴い「出張申請書・精算書の提出方法」の条項を改訂
  • TAXAVEを導入した場合「出張申請はTAXAVEシステムを使用する」旨を旅費規程に追記
  • GPSによる出張記録の扱いを旅費規程の「申請・承認手続き」に明記
  • 改訂議事録にTAXAVE導入の経緯・目的を記載

5. よくある質問

Q旅費規程の改訂に株主総会は必要ですか?
A

通常は取締役会(または代表取締役決定書)での承認で十分です。株主総会での承認は定款に特別な規定がある場合のみ必要です。

Q旧旅費規程を廃棄してもいいですか?
A

いいえ。旧規程は改訂時にそれ以前の出張精算の根拠として機能します。7年間(または欠損金がある場合は10年間)は保管してください。

Q旅費規程の改訂は何回でもできますか?
A

回数に制限はありませんが、短期間に頻繁に改訂すると税務調査で恣意的な変更として指摘されることがあります。改訂の理由・経緯を議事録に明記することが重要です。

6. まとめ

本記事の要点を整理します。

  • 旅費規程の改訂は日当額変更・役職変更・電帳法対応など多様な理由で発生する
  • 改訂手続きは取締役会(一人会社は代表取締役決定書)での承認と議事録の作成が必要
  • 改訂前の期間に新日当額を遡及適用することは絶対にNG(税務調査で否認原因)
  • 旧規程も改訂履歴として7年間保管しておく必要がある
  • TAXAVE導入時は旅費規程の申請・承認手続き条項を必ず改訂して電子化対応を明記する

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【免責事項】 本記事は一般的な情報提供を目的として作成されており、個別の税務アドバイスを提供するものではありません。記載内容は執筆時点の税法・税制に基づいており、今後の改正により変更される可能性があります。試算例・節税効果はあくまで参考値です。実際の税務処理・節税効果については、必ず顧問税理士または税務署にご確認ください。